母乳不足を解消する鍵は愛情ホルモンだった!
”愛情ホルモン”または”幸せホルモン”と呼ばれているホルモンがあるのをみなさんはご存知ですか?
このホルモンの正式名称は、”オキシトシン”と言います。
これは、脳下垂体から分泌されており、母乳を噴出させるホルモンとしても知られています。
そのため、オキシトシンをしっかり分泌させることができれば、母乳量が増えるとも言われているんですよ!
母乳を増やす鍵ともなるホルモン”オキシトシン”。
そこで本記事では、”愛情ホルモン”と呼ばれるオキシトシンと母乳の関係について詳しく調べていきたいと思います。
愛情ホルモン”オキシトシン”って何?
オキシトシンは、脳の下垂体後葉から分泌されます。
9つのアミノ酸からなっており、主に以下の機能に大きく関わっています。
- 神経伝達物質として脳の様々な部位に働き、体の機能を調節する
- 母乳を噴出させる
- 分娩時に子宮を収縮させる
- 恐怖心を減少させ、対人コミュニケーションを快感に変える
- ストレス物質を抑制する
オキシトシンは母乳を作るホルモンでもあるため、授乳中の女性のみ分泌されるホルモンかと思われがち。
ですが、決してそういうわけではなく、子供を持たない女性や男性の脳でも分泌されることが研究で解明されています。
ただ、オキシトシンは女性の出産とその後の授乳に関して非常に重要な役割を担っているため、妊娠中・出産後のママには欠かせないホルモンだと言われています。
愛情ホルモン”オキシトシン”が分泌されるのはいつ?
人の体がオキシトシンを分泌するのは、主にスキンシップをしているときです。
これは、家族や恋人とのスキンシップだけでなく、マッサージやペットなどとの触れ合いによっても分泌されます。
さらに、直接的なスキンシップだけでなく、顔を合わせて会話を楽しむといった親密なコミュニケーションの場でもオキシトシンは分泌されます。
また、授乳中のママに限っては、赤ちゃんに乳首を吸ってもらうことが刺激となり、たくさんのオキシトシンが分泌されることが分かっています。
頻回授乳が母乳不足解消に効果があると言われているのは、頻繁に赤ちゃんに乳首を吸ってもらうことでオキシトシンがたくさん分泌され、母乳の噴出が促されるからなのですね。
母乳が減るだけじゃない!オキシトシンが減少すると心の病にかかりやすくなる!
オキシトシンは、私たちに幸福感や恍惚感を与える作用があります。
その一方、オキシトシンの分泌が減少すると、人の心は病みやすくなります。
近年、デジタル依存症が深刻化しており、その影響でコミュニケーションが希薄になっています。
そのため、オキシトシンの分泌がスムーズに行われなくなってきています。
心の健康を保つためにも、家族や恋人・友人ら親しい人との触れ合いの時間を大切にし、オキシトシンを促す行動を意識することが必要なのかもしれません。
オキシトシンの分泌を促し、ストレスを減少させよう!
オキシトシンはストレス中枢を鎮静化し、ストレス物質の分泌を抑制する働きがあります。
不安定な時期である産後のママこそ、赤ちゃんや家族とたくさんスキンシップを取りオキシトシンの分泌を促す必要があるのです。
”愛情ホルモン””幸せホルモン”と呼ばれるオキシトシンが多く分泌されれば、ストレスが減少され、ママの心に幸福感を与えます。
赤ちゃんに授乳をしたり、抱っこをしたり、なでたりやさしく声を掛けたりすることでもオキシトシンの分泌量は増えるので、ぜひ意識して行ってみてくださいね。
オキシトシンが増えれば、愛情も幸福度も母乳量もアップ!
先ほど、赤ちゃんに乳首を吸ってもらうことでオキシトシンの分泌が促されるとお伝えしました。
授乳時にオキシトシンが分泌されると、母乳が増えるだけでなく、ママのストレスが緩和され心が安定します。
すると、穏やかな気持ちで赤ちゃんに接することができるようになり、赤ちゃんへの愛情を今まで以上に感じることができるでしょう。
スキンシップが増え、穏やかな気持ちで日々を送れるようになれば、さらにオキシトシンの分泌は増えます。
このように、オキシトシンの分泌を促すことができれば、赤ちゃんに対する愛情も幸福度も母乳量もアップ!
ママだけでなく赤ちゃんにとっても嬉しいことばかりなのです!
オキシトシンは母乳量だけでなく、赤ちゃんの人生も左右する?!
オキシトシンに関するラットの実験があります。
それは、”母子分離の実験”と呼ばれてり、ラットの子供を出生後すぐに一定期間母親から引き離すというものです。
出生後すぐに母親と引き離された子供たちが大人に成長したとき、普通に育てられたラットと何が違うのでしょうか?
この実験で判明したのは、出生後すぐに母親と引き離されたラットはオキシトシンの量が明らかに少ないということです。
その結果、以下のような行動が多く見られたそうです。
- 他のラットとの協調性が低い
- 他のラットへの攻撃性が高い
このように、オキシトシンの量が少ないと、情緒不安定で周囲と円滑な関係を育めない子供になってしまう可能性が高くなると言われています。
オキシトシンは他者との社交性を育むホルモンでもあります。
社交的で愛に溢れた人になるためにも、赤ちゃんとママのスキンシップや肌が密着する授乳の時間はとても重要なのです。
母乳不足を解消する鍵は愛情ホルモンだったまとめ
今回は、愛情ホルモン、または幸せホルモンと呼ばれるオキシトシンと母乳の関係性についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?
オキシトシンの分泌を促すことが、母乳の出を良くするためにも、ママの情緒を安定させるためにも重要となります。
赤ちゃんとたくさんスキンシップをとって、オキシトシンをたくさん分泌させましょう!
そうすれば、ますます幸せな気持ちになれるはずですよ!
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